内水ハザードマップ
2013年12月24日
近年のゲリラ豪雨の多発による、短時間での大量降雨に対して、下水道の雨水排水能力不足、河川の水位上昇で排水ができなくなるケースが増えています。自治体でも排水整備等のハード面での対応を行っていますが、全てに対応しきれていない状況となっています。排水できず浸水する箇所はだいたい決まっていて、とりわけ土地の低い所に集まります。また、鉄道や高速道路などの立体交差で、地下に潜るアンダーパスでの水没事故も増えています。そのような過去の事例を地図上に示し、注意喚起を促す目的で内水ハザードマップが作成されています。作成には国土交通省から示されている「内水ハザードマップ作成の手引き(案)」(平成21年3月)を使用します。
洪水被害と内水被害は道路冠水等の状況から一見同じ事のようですが、過程が異なります。洪水被害とは河川の堤防が決壊し大量の水が氾濫し浸水する被害です。内水被害とは大量の降雨が河川に排水しきれず、住宅地や道路等にたまってしまう被害で、ゲリラ豪雨のような短時間の大量降雨により発生します。近年の局所的大量降雨により、内水被害の方が発生頻度が高く、内水ハザードマップの重要度が高くなってきています。
内水ハザードマップの内容は洪水ハザードマップに近いため、洪水ハザードマップと一緒に表現する自治体が多いようです。