おしらせ

ジオデータベースの読み込み

2014年08月01日

ArcGISのジオデータベースは、3種類ある。
そのうち、ファイルジオデータベースとパーソナルジオデータベースを、ArcGIS以外のGISアプリケーションで読み込む方法。

  • ArcSDE ジオデータベース:Oracle、SQL Serverなどの形式、多数の読み取りと編集が可能、ArcGIS for Desktop Standard以上もしくはArcGIS for Serverなどのライセンスが必要
  • ファイルジオデータベース:gdb形式、多数の読み取りと1人の編集が可能、1TBまたは256TBのサイズの制限、ArcGIS for Desktop Basicのライセンスが必要
  • パーソナルジオデータベース:mdb形式、少数の読み取りと1人の編集が可能、2GBのサイズの制限、ArcGIS for Desktop Basicのライセンスが必要

ArcGIS 9.3.1以前で作成するジオデータベースと、ArcGIS 10.0以降で作成するジオデータベースには仕様の違いあり、ArcGIS自体に上位互換が無い。
ArcGIS 10.0以降には、ArcGIS 9.3.1以前で作成したジオデータベースをアップデートする機能がある。下位互換はあるので、アップデートしなくても使用可能。ジオデータベースのダウングレード機能は無い。

QGIS2.4

ベクタレイヤの追加に、ESRI Personal Geo Database (*.mdb *.MDB)がある。
ArcGIS 10.0またはArcGIS 10.2.1で作成したmdb、ArcGIS 9.3.1で作成したmdbともに読み込めた。

  1. ブラウザパネル内から、mdbを選択
    (ベクタレイヤの追加ボタン、ベクタレイヤの追加メニューをクリック)
  2. 右クリック-レイヤの追加(もしくは追加ボタン)をクリック
    (ベクタレイヤの追加画面のブラウズボタンをクリック-mdbを選択-オープンボタンをクリック)
  3. 追加するベクタレイヤの選択画面に、mdbに格納されているレイヤ一覧が表示される
  4. 必要なレイヤのみ選択、もしくは全てを選択ボタンをクリック
  5. OKボタンをクリック

mdbがある階層とmdb自体に日本語が使われていると、無効なデータソースまたは、レイヤが不正ですと警告表示されて読み込めない。
編集はできないが、名前を付けて保存でESRI Shapefileなどが選択できる。

  1. レイヤパネル内から、レイヤを選択-右クリック-名前を付けて保存をクリック
    (レイヤパネル内から、レイヤ-名前を付けて保存メニューをクリック)
  2. ベクタレイヤに名前をつけて保存する画面が表示
    形式で、ESRI Shapefileを選択(ESRI FileGDBも選択できたが、ArcGISの感覚で作成できなかった)
    名前をつけて保存で、ブラウズボタンをクリックし、場所とファイル名を定める
    その他はデフォルトのまま
    OKボタンをクリック
  3. 追加するベクタレイヤの選択画面に、mdbに格納されているレイヤ一覧が表示される
  4. 必要なレイヤのみ選択、もしくは全てを選択ボタンをクリック
  5. OKボタンをクリック
GDAL/OGR

ArcGIS 10.0またはArcGIS 10.2.1で作成したmdb、ArcGIS 9.3.1で作成したmdbともに読み込めた。

ogrinfo D:\Home\test931.mdb
INFO: Open of `D:\Home\test931.mdb'
      using driver `PGeo' successful.
1: test_line
2: test_point

ArcGIS 10.0またはArcGIS 10.2.1で作成したgdbが読み込めた。
http://www.gdal.org/drv_filegdb.html

ogrinfo D:\Home\test100.gdb
INFO: Open of `D:\Home\test100.gdb'
      using driver `FileGDB' successful.
1: test_line (Multi Line String)
2: test_point(Point)

ogr2ogrコマンドで、gdbをShapefileに変換できた。
ただし、フィールド名の長さはShapefileの仕様の10バイト、日本語が含まれるフィールド名は作成できない、Shapefileの仕様の2GBを超えるデータ量になる時は、警告が表示される。
dbfのデータ量が、ArcGISで変換した時と異なった。レコード数は同じ。

ogr2ogr -f "ESRI Shapefile" C:\HOME\Test C:\HOME\test100.gdb
Warning 6: Normalized/laundered field name: 'Shape_Length' to 'Shape_Leng'
ERROR 1: Failed to create field name '蜑企勁' : cannot convert to ISO-8859-1
Warning 1: 2GB file size limit reached for C:\HOME\Test\test_point.dbf. Going on,
but might cause compatibility issues with third party software

SIS7.1

ArcGIS 9.3.1で作成したmdbが読み込めた。

  1. ホームタブ-オーバーレイ追加ボタンをクリック
  2. オーバーレイタイプの選択(外部データセットもしくはインポートファイル)し、次へをクリック
  3. mdbを選択し、完了ボタンをクリック

ファイル出力で別の形式へ変換できる。ESRI Shape (*.shp)など多数。

  1. ファイルタブ-出力-ファイル出力をクリック
  2. 出力する場所と形式、名前を決めて保存ボタンをクリック