三次元表現

 近年、映画や広告、天気予報、ゲームといった様々な分野において3D(三次元)表現を目にする機会が増えてきているが、GISの分野においても3D表現が活用され始めてきている。そこで、データの取得から視覚化までを簡単に解説する。

■データの取得と視覚化

 3D表現を行うには対象場所の地形や建築物に対する立体形状と現実感を出すための画像が必要であり、これらの形状や画像は表現目的に適した種類のものが適した精度で取得される必要がある。この、3D情報の代表的な取得方法としては、①航空機搭載のレーザープロファイラやCCDラインセンサーなどによってDSM(Digital Surface Model)を取得する方法、②航空写真をもとに解析図化機を使って、地形の標高や建物端点など特徴点を取得する方法、③市販の標高データを購入することで3D情報を取得する方法がある。

 テクスチャの貼り付けは、3Dデータを扱う多くのソフトウェアを使って行われる(例:カシミール3D、3Dコンピュータグラフィックアプリケーション)。さらに3Dシティモデルの構築を行いたい場合は、地形や建築物の3Dデータの他、建築物側面の画像を入手してモデリングを行う。

■バーチャルリアリティ

 3D表現は現状の把握、説明用等にも用いられるが、コンピュータの性能向上により、バーチャルリアリティが可能となり、目的にあわせた自由な視点からのリアルタイム表示や、高精度なムービーが実現している。

 バーチャルリアリティ用途には以前から様々なシステムが開発されている。近年は没入感を追求したシステムが開発されている。利用者を包み込むような傘型のスクリーンに投影するシステム、客席を包み込む曲面スクリーン、HMD(Head Mounted Display)を装着で視界を限定する全方位のバーチャルリアリティ、HMDより解像度が高いプロジェクタを用いた4面(正面・両側面・閲覧者の立つ面)のCAVEシステムなどである。

 3D表現したコンテンツは、ネットワーク経由の場合回線速度等の課題はあるがVRMLを利用してブラウザ表示、またはCyberWalk等のソフトウェアを利用して高精度の表示ができるので、特別な装置が無くてもバーチャルリアリティを実感できる。XVLというVRMLに比べてデータサイズが小さいフォーマットも提案されている。

 コンテンツとしても博物館向けやシミュレーション用とが中心であったが、市場では市街地データも発売され始めている。